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日本: 外国人労働者拡大 まず実習制度を見直せ
政府は、人手不足などで入札不調が相次ぐ建設業で、外国人労働者の活用を拡大することを決めた。新興国から実習生を招き、技術を移転する目的で行われている現行の「外国人技能実習制度」について、来年度から東京五輪が開かれる2020年度までの時限措置として、日本で働ける期間を現在の3年から5年に延ばす。また、介護や家事支援といった分野も、新たにこの制度の対象業種に含めることを検討する。
産業界に外国人活用への要望は強い。だが、技能実習制度は賃金不払いや長時間労働を強いるなど違法行為が後を絶たず、安く働かせる都合のいい制度になっている。労働者としての待遇を保障するため、まず制度を抜本的に見直す必要がある。
技能実習制度は1993年に導入され、現在は15万人が機械・金属や繊維、農業といった仕事に携わる。ただ、雇い主が旅券や預金通帳を強制的に預かるなどの問題が国会で取り上げられ、海外でも批判された。政府は制度拡大にあたり、監督の強化、実習生の公的機関への通報制度作り、優良な受け入れ団体への集約などを検討するというが不十分だ。
制度導入の当初、来日1年目は研修生として労働関係法令が適用されなかったが、その後の法改正で現在は1年目から実習生として労働関係法令が適用される。それでも最低賃金を下回る賃金しか支給されないといった違法な事例が相次ぐ。不正を行った受け入れ先の公表、厳罰化も含め、外国人も法の枠組みで保護される当たり前の制度にしなければならない。…(原文より引用)