报告
日本:株主の皆様、要注意。コーポレートガバナンス・コード報告において、 日本の大企業はサステナビリティー報告がいかに適切にできていないか
本レポートで判明した事実から、多くの企業は本コードの下 での自社のサステナビリティーおよびステークホルダーに関する 義務の遵守実態を体系的に誤って報告しているか、何が意味 のあるサステナビリティー報告とステークホルダーのエンゲイジ メントであるかについての理解が根本的に欠けているかのどちら かであることがうかがわれます。これは、コーポレートガバナン ス・コード自体の落ち度ではありませんが、本コードと記載要 領の曖昧さが、この誤った報告を促してしまっています。特に、 検討すべきステークホルダーの範囲や、サステナビリティー課 題への対処において、どのような措置が「適切」なのか、そして、 どのような非財務情報が開示されるべきかが不明確です。(提 言をご覧ください。) その結果、現時点で、日本のコーポレートガバナンス・コー ドによって、株主や他のステークホルダーグループが、日本企 業のサステナビリティー達成状況に関して十分納得することが できるとは言えません。本調査で明らかにされた欠陥を是正するためには、本コード のサステナビリティー、ステークホルダー報告義務や記載要領 を強化し、明確にする必要があります。また企業は、自社及び より広範囲の事業運営に関連したサステナビリティーとステー クホルダー問題の深刻さを理解し、それらに対処するための取 組みを早急に改善しなければなりません。