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記事

2022年7月25日

著者:
Maxance Peigné, Investigate Europe

エネルギー憲章条約を巡り対立するEU各国と欧州委員会

Turów power station

[ECT: “ecocide” treaty puts Member States and EU Commission at odds] 2022年7月25日

[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]

Investigate Europeにリークした文書によると、異論の多い『エネルギー憲章条約』(ECT)を近代化しようとする欧州委員会の取組にもかかわらず、欧州各国は依然としてこの条約からの脱退を検討している。ECTをパリ協定ならびに地球の気温上昇を『2℃より充分低く抑える』というパリ協定の目標と整合させることを目指す難しい交渉が、2年にわたり続けられてきたが、複数の欧州連合(EU)加盟国がその結果に満足していない。

ECTが自国の化石燃料からの移行の妨げとなることを危惧する一部のEU加盟国と、ECTは自らの環境政策と共存しうると考える欧州委員会との間の隔たりは、今、広がりつつある。

一般的認知度が低く、市民社会や国連専門家からは気候行動に対する脅威と呼ばれるこの条約は、エネルギー部門の海外投資家が環境改革について政府を訴えることを可能にするものだ。悪名高い例としては、ドイツの電力大手RWEとユニパーが、オランダの石炭から撤退するという決定を巡り、同国政府に対して20億ユーロを超える補償を求める訴訟を起こしている。 [...]

[...] スペインは、6月24日の首脳会議を前にテレサ・リベラ副首相が述べた脱退に賛成だとする言葉をくり返し、ECTからの脱退が利用可能な最良の選択肢だとの考えを示した。[...] すでに対応を決めた国もある。ECT近代化交渉の実質合意の発表に先立ち、欧州議会とオランダ議会がECTの破棄に賛成した [...]

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