ストーリー
サウジアラビア:移民労働者への広範な虐待や人権侵害の指摘にもかかわらず、2034年FIFAワールドカップの開催が承認へ
2024年12月、FIFAは2034年ワールドカップ開催地として、立候補していたサウジアラビアを承認したことを発表した。
サウジアラビア全国で起こっている甚だしい人権侵害を記録してきた人権団体、市民社会、労働組合、海外移住者団体からの広範な批判の後の発表であった。建設、ホテル・接客、運輸、警備業界など、大規模イベント開催に重要な分野で深刻な権利侵害を受けているアジアやアフリカからの移民労働者の扱いも批判されている。
ガーディアン紙の報道では、危険な労働環境、法外な斡旋手数料の請求、賃金の未払いなど、同国における甚だしい人権侵害が概説されている。ガーディアン紙はまた、調査や労働者の出身国の政府の情報に基づいて原因不明の死亡者数が多数に上ることを明らかにし、サウジアラビア当局が国内労働者の死亡原因を調査していないとされる点も強調している。
FIFAは様々なメディアからコメントを求められている。FIFAの広報担当者は「2030年と2034年のFIFAワールドカップの招致評価報告書を含むすべての関連情報は、私たちのウェブサイトで閲覧可能だ」と述べた。