abusesaffiliationarrow-downarrow-leftarrow-rightarrow-upattack-typeburgerchevron-downchevron-leftchevron-rightchevron-upClock iconclosedeletedevelopment-povertydiscriminationdollardownloademailenvironmentexternal-linkfacebookfiltergenderglobegroupshealthC4067174-3DD9-4B9E-AD64-284FDAAE6338@1xinformation-outlineinformationinstagraminvestment-trade-globalisationissueslabourlanguagesShapeCombined Shapeline, chart, up, arrow, graphLinkedInlocationmap-pinminusnewsorganisationotheroverviewpluspreviewArtboard 185profilerefreshIconnewssearchsecurityPathStock downStock steadyStock uptagticktooltiptwitteruniversalityweb

コンテンツは以下の言語で利用可能です: English, 한국어

ストーリー

2023年6月27日

フィリピン:政府による人権侵害対策が不十分な中、人材斡旋業者と貸金業者が結託して移住労働者から搾取疑惑

香港で新しい仕事を始めて初めて、彼女はローン契約によって金融業者に毎月365.41ドル、つまり香港で稼ぐ予定の月給の5分の3以上を支払う必要があることを知った。
フィリピン人出稼ぎ家事労働者の経験に関するICIJ調査

6月27日、国際調査報道ジャーナリスト連合、Trafficking Inc. ICIJ、ガーディアン紙、NBCニュース、ロイター通信、その他の報道機関が共同で一連の記事を公開した。調査対象となっているのは、労働者へのインタビューと、フィリピンで事業を展開する12の貸金業者を特定し、2020年から2021年の間にフィリピン政府10団体に提出された訴状である。訴状は香港のNGO、Migrasiaが作成した。

海外での就労を希望するフィリピン人労働者から強引な融資や高額の人材紹介料によって金銭を搾取するため、人材紹介会社と貸金業者が結託していることがインタビューや訴状から判明した。記事によると、人材紹介会社は貸金業者に労働者を斡旋し、貸金業者は労働者が高額の人材紹介費用を支払えるよう偽装契約によって恐喝的な金利で融資を行うという。

記事ではさらに、多くの苦情が寄せられているにもかかわらず、派遣先と派遣元の両政府当局が搾取に対処するための努力を怠っていることが指摘されている。政府が苦情に対する調査を怠り、企業に対して警告を出していないことがその一例である。

私たちは、フィリピンと香港の当局がこうした問題をより真剣に受け止め、コミュニティーのリーダーや専門家の意見に耳を傾け、こうした違法な料金や借金の発生を恒久的になくすことができるようになることを願っている。
Migrasiaによる声明

一連の記事では、移住労働者に対する労働権侵害を以下のように訴えている。

  • 800ドルから1700ドルという高額な募集・斡旋手数料の支払いを要求されている。
  • 貸金会社は労働者に対して、61%から578%という超高金利ローンを組むよう圧力をかけている。これはフィリピンの金利率、年8%の法定上限を大幅に上回っている。
  • 貸金業者や人材紹介業者は、雇用契約やローン契約の詳細を移住労働者から隠蔽している。さらに、労働者が政府当局に苦情を申し立てたり、約束通りの支払いを行わなかったりした場合には、労働者に対して恐喝行為を行っている。
  • 人材紹介業者と貸出業者は、強制的な支配手段として労働者のパスポートを没収している。

記事には、フィリピン人移住労働者を搾取したとされる人材派遣会社や融資会社の名前が複数挙げられている。A&W International Manpower Services、Prosperity and Success Lending Investor Corporation、Rapid Manpower Consultants、Angelex Allied Agency、Hoya Lending Investor Corporationはいずれもコメントを拒否するか、コメント要請に応じなかった。CASH4Uの元取締役がICIJに語ったところによると、同社は廃業したが、それ以前は債権回収を代行業者に外注していたという。

フィリピン証券取引委員会はICIJのコメント要請に応じなかった。フィリピン政府の移住労働者省もまた、ICIJが提示した疑惑に対する回答を示さなかった。香港労働省はICIJに対して「いかなる搾取や虐待も容認しない」とし、労働者が融資を受ける際には彼らの返済能力を査定していると述べた。

Migrasiaが公開した報告書によると、虐待の要因として、フィリピン人労働者の出国前段階における移住斡旋業者間の癒着が指摘されている。調査では、フィリピン人労働者が情報にアクセスする際に直面する問題、搾取に利用される落とし穴、強制労働や人身売買を減らすための介入策について分析している。

調査では、過去5年以内に人材派遣会社を利用して渡航前の移住手続きを済ませた961人の現・元フィリピン人移住労働者を無作為に選定し、彼らからのアンケート回答を分析対象にしている。

報告書では、以下のことが判明した。

  • 労働者の多くは、時間やお金がない、あるいは人材紹介業者に書類を押収されたなどの理由から、人材紹介業者を選択する自由が制限されていると報告している。
  • 人材紹介業者は移住労働者に対して、医療クリニックや貸金業者など特定の斡旋業者を利用するよう、独占的かつ圧力的な紹介を通じて指示している。例えば、回答者の4分の1近くの移住が、特定の金融業者を費用の支払いに利用するよう、人材紹介業者から要求されたり圧力をかけられたりした。
  • 移住労働者は移住資金を調達するために多額の借金を背負っている。回答者のおよそ3分の1の借金額は彼らの世帯年収額を上回る。
  • 移住労働者は、仲介業者が行う不法行為に関する法律や規制について間違った情報を得ている。移住の仲介業者が誤った情報を広めている可能性もある。

報告書では、違法な人材派遣を防止するための情報を確実にオンラインで閲覧できるようにし、正しい情報を普及させること、雇用仲介業者から移住斡旋業者への紹介に関する監視体制を改善すること、オンラインとオフラインによる二重の支援戦略を採用することなど、政府やNGOに対してさまざまな提言を行っている。

タイムライン