日本:首相補佐官、政府がサプライチェーンの人権ガイドラインを策定することを明らかに
[Kishida's adviser eyes human rights guidelines for supply chains] 2 December 2021年12月2日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター ]
岸田文雄首相の補佐官である中谷元氏は、政府は企業のサプライチェーンに関連する人権問題を防止するためのガイドラインの作成を検討すると述べた。
国際人権問題を担当する中谷氏は最近のインタビューで、ガイドラインは日本企業が自社やパートナーのサプライチェーンを通じて人権問題に影響されるのを防ぐのにも役立つだろうと述べた。
「日本企業が海外活動で損失を被るのを防がなければならない」と中谷氏は言い、多くの日本企業が人権方針を策定していないか、策定する方法を知らないという最近の政府の調査結果を念頭に置いているようだ。
同氏は、外務省、経産省、法務省の職員で構成されるチームがガイドラインを作成する予定であることを示唆した。
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「繊維分野だけでなく、ハイテクや影響を受けやすい技術分野の日本企業が、海外事業に起因する問題を回避できるような方策を検討したい」と中谷氏は述べた。
米国や欧州諸国では、強制労働などの人権侵害リスクに対する防止措置を企業に求める、いわゆる人権デュー・ディリジェンスの法制化が進められている。
その動きは「日本の企業活動にも大きな影響を与えている」と中谷は語り、「ビジネスと人権の観点から」ガイドラインを作成することに意欲を見せた。
中谷氏は、人権侵害を行った外国政府の高官などに制裁金を科す米国のマグニツキー法の日本版の立法化の可能性について、議員主導で進めるべきと説明した。
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