フランス:オリンピックに向けて建設した巨大貯水施設の建設現場でマリ人労働者が死亡し、安全性の欠如が指摘される
2024年6月、アルジャジーラは、パリのセーヌ川にかかるポン・ダステルリッツ橋で行われた抗議活動で、フランスの建設会社ラ・サドに雇われ、オステルリッツの巨大貯水施設(Bassin d’Austerlitz)の建設プロジェクトで勤務中に死亡したマリ人労働者に対する正義が求められていることを報道した。
この抗議活動はフランス労働総同盟(CGT)が主催した。CGTのラ・サド担当者は建設現場で重大な安全性に関する違反があったと主張している。
安全性に重大な問題があった。横断歩道の標識もなく、交通流もなく、視界が悪いにもかかわらず、トラックはバックするときにバックブザーが鳴らなかった。トラックを指示する者もいなかった。Lyes Chouai氏、CGTのラ・サド担当者
この建設プロジェクトは、2024年のパリ夏季オリンピックを前にセーヌ川を浄化するため、雨水や汚水がセーヌ川に流れ込むのを防ぐことを目的としている。CGTのラ・サド担当者は、オリンピックに間に合わせるために労働者にかかっている「ストレス」と「プレッシャー」を強調している。記事では、オリンピックのインフラプロジェクトに関与している大手建設会社に関連する他の労働災害についても説明している。
記事では、オリンピック組織委員会が2019年に労働組合や雇用主と署名した「責任ある競技大会の社会憲章」を制定し、労働条件に取り組むことを約束したことについても説明している。CGTの事務局長は、この憲章により「建設現場の危険性を軽減することが可能になった」と述べた。憲章の一環として、多くのプロジェクトはSOLIDEO(長期インフラおよび施設を管轄するフランスの公的機関)によって指揮されており、そこではより多くの規制が課せられている。オステルリッツの巨大貯水施設の建設プロジェクトはこのグループには属していない。
私たちはアマラのために正義を望んでいる。正義とは、建設プロジェクトを担当する多国籍企業の経営陣が、安全性の欠如について責任を問われることだろう。Lyes Chouai氏、CGTのラ・サド担当者
ビジネスと人権リソースセンターは、ラ・サドに回答を求めたが、回答はなかった。