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フランス: ラファージュ社、シリアにおける人道に対する罪の訴訟で敗訴
シリア内戦における人道に対する罪でセメント大手ラファージュ社に対する告発を却下した下級裁判所の判決は、フランスの最高裁判所によって覆された。
ラファージュ社は「イスラム国」をはじめとするジハード主義者グループに数百万ユーロを支払い、戦争初期段階であったシリア北部に位置するセメント工場の操業を維持したとして告発されており、今回の判決は同社にとって大きな後退となった。
しかし、このことは、フランス企業が外国で行った行為をめぐり近年起訴された中で最も重大な罪として、同社が自動的に裁判にかけられることを意味するものではない。
その代わりに、人道に対する罪と「他人の生命を危険にさらした」という別の罪を再検討する目的で、裁判所はこの問題を捜査官に差し戻した。
ラファージュ社は、2013年と2014年にシリアの子会社が行った支払いをめぐり、テロリズムに対する資金供与とEUの禁輸措置に違反した容疑もかけられている。
パリ控訴裁判所は2019年に、人道に対する罪の告発を破棄したが、他の罪については同社を起訴するよう勧告していた。[...]