カナダ：人権擁護者と法律の専門家がデューデリジェンスと企業の説明責任に関する法律のモデル法案を発表
[NEWS RELEASE: Human Rights Advocates and Legal Experts Deliver Blueprint for New International Corporate Accountability Law in Canada] 2021年5月31日
[ 英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター ]
「企業の説明責任に関するカナダネットワーク（Canadian Network on Corporate Accountability、CNCA）」は、本日5月31日[KY1] 、人権・環境の尊重を企業の義務としてカナダの法律に盛り込む際の素案となるモデル法案を公表した。
今回のモデル法案が採択されれば、カナダの企業は、世界各地での事業運営およびサプライチェーン全体で人権侵害や環境被害を防止するよう義務づけられることとなる。
同様の法律を制定したり整備を進めている国がある中、カナダは後れを取っている。企業に対して人権尊重や環境保護を法的に義務づける代わりに、カナダではこれまで企業による自発的な取り組みを促してきた...
CNCAによる法案の下では、企業が人権侵害や環境被害を引き起こしたり、人権・環境デューデリジェンスを実施しなかったりした場合、被害を受けた当事者は、当該企業を相手取り、カナダの裁判所での民事訴訟に持ち込む法的権利を有することになる...
カナダの企業による事業活動で影響を受けた人々と連携する世界32カ国の150を超える団体や組合がCNCAの今回の法案を支持している...
カナダの人権・環境デューデリジェンス関連法
世界的な機運の高まりに乗じ、またカナダ市民社会の総意に基づく出発点として、今回新たに発表したモデル法案は、人権・環境の尊重を企業の義務としてカナダの法律に盛り込む際の素案となるものである(...)
「国外における企業の人権・環境尊重に関する法律（Corporate Respect for Human Rights and the Environment Abroad Act）」のCNCAによるモデル法案が採択された場合：
- カナダと関連のある企業に対して人権侵害および環境被害の防止が義務づけられる。
- デューデリジェンスを実施し、人権侵害や環境被害を防止するための取り組みについて情報開示することが企業に義務づけられる。
- 人権侵害や環境被害を引き起こしたり、デューデリジェンスを実施しなかったりした場合、当該企業は重大な責任を負うことになる。