[UAE climate event organisers warn speakers not to 'criticise corporations] 2023年4月2日

[ 英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター]

アラブ首長国連邦（UAE）で開催された「気候・健康問題について考える会議」に参加した講演者に対して、抗議活動や「企業批判」をしないよう、湾岸諸国の法律を引用した警告が出された。この動きを受けて、同国で今年開催されるCOP28気候サミットを前に活動家が懸念を示している。

UAEの首都で最も裕福な首長国であるアブダビで先月開催されたイベント、「フォーキャスティング・ヘルシー・フューチャーズ（FHF）」の主催者は、パネリストに対して「UAEの法律を理解し尊重する」よう注意を促した。加えて 「イスラム教、UAE政府、企業または個人を批判」したり、「抗議活動」を行わないよう忠告した。

フィナンシャル・タイムズ紙が入手したガイダンス文書には、「我々は気候変動が論争の的になりうることを理解しており、議題を通したあらゆる視点や意見を歓迎し、言論を尊重する。UAEでは抗議活動は違法であり、秩序を乱すような抗議活動は地元当局によって対処されることになるだろう」という記述がある。

気候活動家らは、石油資源の豊富なUAEが毎年開催される国連気候サミットの開催地としてふさわしいかどうか、言論の自由が制限されたことでさらに疑問が強まったと述べている。[...]

国際環境NGO地球の友（Friends of the Earth International）の気候正義・ エネルギー支援担当者Lise Masson氏は、COP会議は長い間「企業の取り込み」に苦慮してきたと述べた。「今回のCOPは、既存の問題がさらに極端で過激に繰り返されることを想定して準備を進めている」と同氏は語った。[...]