インド:アマゾンの倉庫で働く労働者、気温が50度を超える中で水分補給やトイレ休憩を含む一切の休憩が許されていない疑い;企業コメントを含む
[Amazon workers ‘made to pledge not to take water or bathroom breaks’ during 50C heatwave] 2024年6月12日
[英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
インドが前例のない熱波に見舞われる中、インドの倉庫で働くアマゾンの従業員らは、ノルマを達成するまで、水を飲んだりトイレに行ったりする休憩も含め、一切の休憩を取らないことを誓約させられたとされる。
気温が50度を超える中、インド北部ハリヤナ州にあるアマゾン・インドのマネサール倉庫で働く労働者らは、管理者が放置している危険な労働条件に耐えることがますます困難になっていると語った。
ある労働者によると、5月16日に倉庫の従業員がノルマ達成のために休憩なしで働くよう求められた件について語った。
アマゾンはインディペンデント紙への声明で、労働者の安全と健康が最優先であると主張した。「アマゾンの全拠点には、 気温の変化を常に監視する熱中症指数モニターが設置されている」と同社は述べた。
労働者は、倉庫に扇風機と大型クーラーがあることを認めたが、その効果は「無視できるほど小さい」く、[...] 「私たちが働いているエリアは、通常、どの日も30~35℃だ」と述べた。
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従業員は、女性従業員がトイレで休もうとすると管理者が探しに来たと主張した。
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アマゾンの広報担当者は以下のように述べた。「当社にとって、従業員の安全と健康は最優先事項だ。国内のいくつかの地域で厳しい天候が観測されている中、アマゾンのすべての拠点には、温度の変化を常に監視する熱中症指数モニターが装備されており、当社のチームは適切な是正措置を実施して、快適な労働環境を提供している。」
「これらの対策には、熱中症指数が高い地域での作業を一時停止することが含まれる。当社の建物はHVACシステム(暖房、換気、および空調)で温度が制御され、適切な換気が行われ、十分な水と経口補水液(ORS)が提供され、熱中症指数が高い場合には仕事を ローテーションし、作業と休憩を交互に行いっている。」
「当社は既往症のある労働者のニーズにも配慮しており、施設には熱中症などの緊急医療支援が必要な労働者に提供できる設備が整っている。」
アマゾンのインド労働者協会のダルメンドラ・クマール代表は、こうした過酷な労働条件が、労働者が要求をできるように労働組合を結成するきっかけになったと述べ、アマゾンと労働省は申立てに対して何の対応も取っていないと主張した。
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こうした最近の申立ては、 アマゾンの倉庫労働者が世界中で取り組んでいる広範な闘争の一部だ。過去4年間、労働者たちは「アマゾンに金を払わせろ」運動に参加し、 より安全な労働条件と賃金の向上を求めてきた。