abusesaffiliationarrow-downarrow-leftarrow-rightarrow-upattack-typeburgerchevron-downchevron-leftchevron-rightchevron-upClock iconclosedeletedevelopment-povertydiscriminationdollardownloademailenvironmentexternal-linkfacebookfiltergenderglobegroupshealthC4067174-3DD9-4B9E-AD64-284FDAAE6338@1xinformation-outlineinformationinstagraminvestment-trade-globalisationissueslabourlanguagesShapeCombined Shapeline, chart, up, arrow, graphLinkedInlocationmap-pinminusnewsorganisationotheroverviewpluspreviewArtboard 185profilerefreshIconnewssearchsecurityPathStock downStock steadyStock uptagticktooltiptwitteruniversalityweb

コンテンツは以下の言語で利用可能です: English, français,

記事

2022年4月1日

著者:
Annie Kelly, The Guardian,
著者:
// Scoopflix

インド:縫製労働者殺害事件を受け、工場における性的暴行やセクハラ撲滅のため、H&Mが労働組合・労働者団体と拘束力のある協定を締結

[H&M pledges to end shopfloor sexual violence in India after worker killed] 2022年4月1日

[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター ]

H&Mは、縫製工場で働く女性が上司に殺害された昨年の事件を受け、インドの大手衣料品サプライヤー1社との間で、生産現場で働く女性に対する性的暴行やセクハラの撲滅を約束する法的拘束力のある協定を交わした。

2021年1月、被差別民ダリットの労働者ジャヤスレ・キャシレイベルさん(20歳)は、タミル・ナードゥ州カイティアン・コタイにあるNatchi Apparel社の工場で勤務を終えた後、遺体で発見された。同工場はH&Mにも製品を納めている。

報道では、キャシレイベルさんの上司が彼女の殺害を認めており、現在裁判を待っているところだという。キャシレイベルさんの家族も、殺害される前から彼女が性的暴行を受けており、死亡する数ヶ月前から職場でのセクハラや性的脅迫に悩んでいたものの、そうした暴力に抗う術はないと感じていたと主張している。

労働者の人権問題に取り組むNGO「ワーカーズ・ライツ・コンソーシアム(WRC)」は、昨年独自に調査を行い、結果はまだ公表されていないが、Natchi Apparel社ではジェンダーに基づく暴力が蔓延していることが他の女性労働者による証言で明らかになっている。それを受けて、H&MとEastman Exports社はタミル・ナードゥ州繊維・共通労働組合(TTCU)および現地や国際的な労働者権利団体との協議を開始した。

今回締結された法的拘束力のある協定はファッション業界ではまだ二例目で、アジアの縫製産業でジェンダーに基づく暴力に対処するための取り組みにファッションブランドが署名をしたのは今回が初めてだ。[...]

協定の条項の下、労働者、上司、幹部は全員、ジェンダーに基づく暴力に関する研修を受けることが義務づけられる。また、TTCUが「現場監視員」として女性労働者を雇用し、研修を行ったのち、言葉によるハラスメントや性的脅迫の被害から女性を守る役割を担うことになる。

また今回の協定により、Natchi Apparel社の内部苦情委員会の見直しも行われる。同委員会は、インドの法律の下、すべての職場で設置が義務づけられている仕組みだが、何十年にもわたり、Natchi Apparel社の工場では男性の暴力から女性を保護することができていなかった。

現在、女性は第三者委員会に匿名でセクハラの報告をすることができるようになっている。この第三者委員会には、加害者を解雇し、被害者とその家族のために金銭的な補償を請求する権限が与えられる。

Eastman Exports社のディレクターを務めるサブハッシュ・ティワリ氏は次のように語る。「生産現場で働く女性の安全を確保し、女性たちに目が行き届き、その声に耳が傾けられ、間違ったことが起きたときには恐れることなく申し立てできるようにすることが私たちにとって最優先事項です」

「今回の協定に定める条項について、いかなる違反も許しません。いかなる違反も許さないというだけではなく、女性従業員に対するハラスメントなどあらゆる形態の暴力の根絶を求めていきます」

TTCUの主席ティヴィア・ラキニ氏は、今回の協定は、現場で働く女性たちにとっての勝利だと話す。

「今回の協定には、現状を変える力があると信じています。そして、ジャヤスレさんの死という痛ましい悲劇がより良い未来につながったのだと思います。ダリットの女性労働者には正義を求める力があることの証明にもなりました。工場の経営陣との連携に期待しています」

国際労働NGOの「Asia Floor Wage Alliance(AFWA)」と国際労働者権利団体「Global Labor Justice-International Labor Rights Forum(GLJ-ILRF)」も今回の協定に署名し、ファッション業界にとって節目となるはずだと述べた。

AFWAで国際コーディネーターを務めるアナーニャ・バタチャルジー氏は次のように話す。「今回の協定は、ジェンダーに基づく暴力がはびこり、いまだに軽視され、対策が取られていない世界の縫製産業全体に変化をもたらす見本になり得ると確信しています」

GLJ-ILRFのジェニファー・ローゼンバウム氏はこう語る。「法的拘束力のある今回の協定は、ファッションブランドとサプライヤー、労働組合、そして世界の労働者が力を合わせ、いかにして真の変化を起こすかを示すモデルとなります」

H&Mは声明で、ジャヤスレ・キャシレイベルさんの死は痛ましい悲劇であり、同社は遺族と思いを共有していると表明した。

同社の広報担当者は次のように述べている。「H&Mグループは、業界全体のより良い変化のために最大限貢献したいと考えており、だからこそ、ジェンダーに基づく暴力やセクハラに対処し、防止し、救済するために業界のステークホルダーと協働する協定に署名しました。今回の協定が今後、業界全体を巻き込んだより大きな動きにつながっていくことを期待しています。」[...]

タイムライン