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記事

2022年6月6日

著者:
Laura Husband, Just Style

カンボジア:賃金の遅配を含む人権侵害に対して、アディダスのサプライヤー工場にて1000人を超える労働者が抗議行動を実施、当局は労働組合幹部を逮捕

全てのタグを見る 申立

[Exclusive comment: Cambodia workers strike at Adidas shoe factory] 2022年6月6日

[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]

アパレル労働NGO Clean Clothes Campaign(CCC)は、カンボジアに住む5600人を超える縫製労働者が、世界的スポーツブランド アディダスのサプライヤー工場で6月1日に行われたストライキを支持したと報告した。

CCCによると、1000人以上の労働者がシューズを製造するCan Sports社の工場前に集まり、35の要求を提示したという。

要求には、未払いの賃金や残業代の支払い、勤務時間内に労働者が空腹や疲労に対処するため食事を摂れるようにすることなどの対応が含まれた。

CCCによると、同工場が要求の一部を受け入れたため、労働者は仕事に戻ることに同意したが、賃金に関するものをはじめ、残りの要求についてはいまだ解決していない。

労働組合の幹部が逮捕され、工場における「混乱」の原因となるような行動をこれ以上起こさないことを約束する文書に拇印を押して署名するよう求められたことを受けて初めて、同工場は、労働者の要求の一部を受け入れることに同意したとCCCは説明している。

アディダスの労働環境基準(Workplace Standards)は、サプライヤーに対し、「自ら選択して組合に参加し、団体交渉する従業員の権利を認め、尊重する」よう義務づけており、今回の逮捕はこの基準に反するとCCCは指摘した。

カンボジアの人権NGO Center for Alliance of Labor and Human Rights(CENTRAL)の弁護士パトリック・リー氏は次のように説明する。「これは、明らかに組合潰しである。アディダスは、労働者の権利を尊重すると主張しているが、同社のサプライヤー工場で権利侵害が相次いで発生し、抗議活動につながった末、組合幹部3名が逮捕された。労働者に自らの権利を要求させないように、当局が組合員と組合幹部を黙らせようとした明白な実例と言える。アディダスは、労働者の権利を支持し、このような事が二度と起きないように直ちに行動するべきである」

アディダスの広報担当者は、この件に関する声明の中でJust Styleに対し、カンボジアの縫製労働者が行った今回の申し立てを社として非常に深刻に受け止めていると伝え、次のように述べた。

「当社は、サプライヤー工場における結社の自由を支持する」

またアディダスの広報担当者は、現地当局に対して、今回のストライキに介入し、組合幹部による自らの権利の自由な行使を妨げた理由を明らかにするよう問い合わせていることも明らかにした。

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