キリンの回答
- 貴社はミャンマーからの撤退を完了されましたか?ミャンマーに残っている事業または投資の性質、分野、規模、地域について簡単にご説明ください。
キリンホールディングス株式会社(以下、当社)は、ミャンマー事業からの撤退を完了しています。
(参考リリース)
・ミャンマー事業の株式譲渡完了について(2023年1月23日)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120230123592163.pdf
2. 貴社の撤退のプロセスにおいて:
a. この決定を下すにあたり、どのような点を考慮しましたか。また、意思決定プロセスの一環として、従業員および/またはその他の影響を受けるステークホルダーと協議しましたか。
当社のミャンマー事業からの早期撤退を可能とする方法、責任ある撤退をするために現地従業員や取引先をはじめとしたステークホルダーへの影響を最小限に抑えることの2点を特に考慮しました。
今回の意思決定にあたっては、社内はもとより社外の有識者や専門家から広く意見を求めました。
現地従業員には、意思決定プロセスの中で適宜、責任ある撤退の考え方の説明を誠実に行い、理解を求めました。
また、取引先とは適切に必要なコミュニケーションを実施しています。
当社のミャンマー事業からの撤退に至る意思決定の経緯は以下の通りです。
当社は、ミャンマー国軍が武力で国家権力を掌握した行動に遺憾の意を示すとともに、当社のビジネス規範や人権方針に根底から反するものであり、直ちに、国軍と取引関係のあるMyanma Economic Holdings Public Company Limited (MEHPCL)との早期の合弁解消を目指すことを表明しました。合弁解消にあたり、現地従業員や取引先をはじめとしたステークホルダーへの負の影響を最小限に抑えることを前提に、現地で引き続きミャンマー社会や経済の発展に貢献していくことを目指しましたが、約1年間のMEHPCLとの交渉を経て、当社が望む形で直ちに合弁を解消することは困難であると判断し、ミャンマー事業からの撤退を決定いたしました。
撤退方法の検討に際しても、ステークホルダーへの負の影響を最小限に抑えながら、早期に合弁解消を図ることを前提に複数のシナリオを検討した結果、現地合弁会社Myanmar Brewery Limited(MBL)への株式譲渡(MBLによる自己株取得)が最適な方法であると判断しました。株式譲渡契約書を締結し、現地合弁会社であるMyanmar Brewery Limited(MBL)へ株式譲渡を行いました。なお、MEHPCLとのもう一つの合弁企業であるMandalay Brewery Limited(MDL)についても同様に完了しています。
(参照リリース)
・ミャンマーの現状に関する当社の対応について(2021年2月5日)
https://www.kirinholdings.com/jp/newsroom/release/2021/0204_01.html
・ミャンマー事業の合弁解消に向けた当社の撤退方針の決定について(2022年2月14日)
https://pdf.irpocket.com/C2503/OMfg/AvLw/NShS.pdf
・Myanmar Brewery Limited の株式譲渡に伴う子会社の異動に関する基本合意について
(2022年6月30日)
https://pdf.irpocket.com/C2503/efCi/L6qJ/iyx7.pdf
b. 影響を受けるコミュニティおよび労働者に対する事業撤退の負の影響を軽減するために、貴社が講じた、または講じる用意のある緊急的および長期的な措置(収入減への対処を含む)はどのようなものですか。
MBLによる自己株取得を通じ、当社の撤退後もMBLの事業が存続することにより、現地従業員や取引先への負の影響の最小化に努め、さらには現地従業員に対してMBLおよびMEHPCLと以下の措置を取ることを合意しました。
① 職業選択の自由の確保
② 1年間給与等処遇の不利益変更の禁止
③ MBL従業員に対する3か月分給与相当の支給(当社撤退前に実施済)
3. 貴社または子会社がミャンマーで事業を継続することを選択した場合、どのような人権デューディリジェンスが行われ、ミャンマーでの被害をどのように軽減する計画ですか。
当社はミャンマー事業からの撤退を完了しています。
4. ミャンマー軍事政権との取引関係がないことを確保するために、貴社はどのようなデューディリジェンス手段を用いていますか。
当社はミャンマー事業からの撤退を完了しています。
以上