ハーバード大学のデータサイエンティストと研究者は、「How ChatGPT Hijacks Democracy」という記事の中で、効果的なコンテンツモデレーション（投稿監視）が、特に選挙で選ばれた人がターゲットとなった場合に、さらに難しくなることを説明している。

誤った情報や偽情報の拡散を阻止することは、プラットフォームにとって最大の課題の1つであり続けている。そして今、悪意のある行為者が、人間のようなオリジナルのコンテンツを迅速かつ容易に作成できるようになり、質の高い信頼できる情報にアクセスする能力に対してさらに大きな脅威を与えている。選挙で選ばれた人々は、人間のロビー活動を装った高度にターゲット化されたキャンペーンによって、より容易に影響を受ける可能性がある：

「プラットフォームは、『協調的な不真面目な行動』を取り除くことに長けている。例えばFacebookは、年間10億以上の偽アカウントを削除してきた。しかし、このようなメッセージは始まりに過ぎない。議員の受信箱を支援メールで溢れさせたり、合成音声通話で議会の電話受付を独占するのではなく、ChatGPTのように洗練された、関連データに訓練されたAIシステムは、主要な議員や影響力を持つ人を選択的にターゲットにして政策決定システムの弱点を特定し、直接コミュニケーション、広報キャンペーン、巧みな駆け引き、その他のレバレッジポイントを通じて徹底的にそれを利用できるであろう」

ビジネスと人権リソースセンターは、ChatGPTが民主的プロセスに与える影響に関する研究者からの懸念に対して、MicrosoftとOpen AIに回答を求めたが、両社は回答しなかった。