コロンビアの準軍事組織への資金提供で告発されたチキータ社に対する米国の裁判、10年以上の歳月を経て開始へ
[Trial against Chiquita, accused of helping terrorists kill thousands, finally begins] 2024年5月3日
[英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
コロンビアのテロリストに殺害された遺族がついに、愛する人を殺害した資金源として告発された巨大企業と対決することになった。その企業はチキータ・ブランズ・インターナショナルである。
バナナ大手のチキータに対する裁判は、真夜中に民間人を誘拐し切り刻まれた死体を遺族が発見できるように放置することで知られる過激派グループ、アウトデフェンサス・ウニダス・デ・コロンビア(AUC)に行った違法な支払いをめぐる10年以上にわたる訴訟に追従するものである。
チキータ社の弁護士は、同社は1990年代後半から2000年代前半にかけて、コロンビアの従業員をさらなる暴力から守るためにテロリストに200万ドル近くを支払う以外に選択肢はなかったと主張する。
しかし、ウェストパームビーチの連邦裁判所で、犠牲者家族の弁護団は、真っ向から反論した。彼らによると、チキータは、従業員ではなく自社の利益を守るため、そして従業員の不安をどんな手段を使ってでも鎮めるために、自ら進んでAUCと手を組んだのだという。
今月の裁判は、チキータの幹部がニューヨークの法廷でAUCへの資金提供について有罪を認めてから約20年後の開廷となる。当時、有罪判決は確定したが、同社は連邦検察官と取引を行い、追加の刑事責任は免除され、2500万ドルの罰金と引き換えに幹部らは罪からのがれることができた。
犠牲者家族の弁護士であるジャック・スカローラ氏が語ったことによると、幹部の誰一人として刑務所に1日でも刑務所で過ごした者はおらず、生き残った被害者への賠償金は一銭も支払われなかったという。事件から17年が経過した今、チキータが資金提供したテロ事件の被害者に補償金が支払われるかどうか、またどのように支払われるかは陪審員次第である。
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裁判は少なくとも1ヶ月は続く見込みである。
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