[New Laws of the Land: Sierra Leone Reshapes Environmental Battleground] 2022年8月9日

[ 英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター]

今週可決された新しい法律により、シエラレオネで活動する企業は、採掘、産業、農業活動を始める前に、地域コミュニティの明確な同意を得なければならなくなった。また、土地を所有する住民は、その土地に影響を及ぼすあらゆるプロジェクトに拒否権を行使できるようになる。また、現地コミュニティが交渉のために負担する弁護士費用は、政府が負担しなければならない。つまり、企業に対して使われる法律専門家による助言は、政府が出資する可能性が高い。

環境と土地の権利の専門家は、人口800万人のシエラレオネにとって、この法律は大きな一歩だと評価している。同国は、天然資源が豊富で、大規模な採掘やパーム油、サトウキビのプランテーションによって森林破壊や地滑り、土壌侵食が起こっているにもかかわらず、依然として世界で最も貧しい国の一つである[...]。

環境専門家によれば、シエラレオネの新しい法律のうち、慣習的土地権利法（Customary Land Rights）と国土委員会法（National Land Commission Acts）の2つは、土地収用と汚染に対する現地団体による10年にわたる闘いの締めくくりとして、最も踏み込んだ内容になっている。火曜日に採択された第3の法律は、鉱業活動に対する地域社会の保護を強化するものである。[...]この法律のひとつは、解放奴隷の子孫がフリータウン郊外の土地を所有することを禁じていた植民地時代の規則を廃止するものである。[...]

法律は、シエラレオネが長年悩まされてきた問題である、女性が干渉や差別を受けることなく、平等な土地の権利を与えられるべきであるとしている。シエラレオネ大学のジェンダー研究教授であるアイシャ・フォファナ・イブラヒム氏によると、同国の農業労働力の大半を女性が占める一方で、土地を所有する上でしばしば障壁に直面する。そのため、女性らは夫や男性の親族に依存することになり、離婚や死別の際に土地へのアクセスを失う危険性がある。新しい法律では、共同体の土地を管理し、土地の争いを解決するための委員会が設置され、そのメンバーの少なくとも30%は女性でなければならないことになっている。フォファナ・イブラヒム博士は、「この法律は女性にとって大きな勝利」と述べた[...]。