ミャンマー:軍がミャンマー鉄道を支配しているにもかかわらず、日本企業等が融資した鉄道プロジェクトは継続中と指摘
[Japan Railway Projects Risks Aiding and Abetting Myanmar Juntra Atrocities] 2023年5月30日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター]
日本が融資したミャンマーの鉄道プロジェクトは、不法な軍事政権とともに進められていることが、企業やプロジェクトの情報開示や流出文書の調査で明らかになった。
軍がミャンマー鉄道を違法に支配し、軍隊や武器、その他の物資を移動させるために列車を使用しているにもかかわらず、プロジェクトは続けられており、国際協力機構(JICA)と関係企業による深刻な人権デュー・ディリジェンスの欠如を示している。
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[...] Distributed Denial of Secretsによって公開された税務申告書を含む公開文書とリークされた文書によって、以下が指摘されている:
- Construcciones y Auxiliar de Ferrocarriles (CAF)と三菱商事は、2020年12月に締結された契約に基づき、ヤンゴン-マンダレー線とヤンゴン環状線に新型車両を供給している。
- 大和ハウスの子会社であるフジタ、住友商事、日本信号の3社は、ヤンゴン-マンダレー線とヤンゴン環状線に新型車両を供給する。大和ハウスの子会社であるフジタ、住友商事、日本信号が2019年に締結した契約に基づき、ヤンゴン-バゴー間の線路・駅改良、橋梁工事、信号・通信工事を行う。
- リークされた税務記録によると、フジタは2022年にプロジェクトのヤンゴン-バゴー区間の工事でミャンマ鉄道から297億チャット(1500万米ドル以上相当)の収入を得ている。
- 鉄建建設と臨海日産建設は、2018年に発注された契約に基づき、バゴーからニャングルビンまでの区間で工事を行なっている。
- 東急建設はニャングルビンからタウングーの区間を担当し、トーエネックコーポレーションが信号と通信の改良を行う。
- A1グループ、マックス・ミャンマー、シュエタウングループなどの密接な関係にある企業がこのプロジェクトに携わっている。
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新型車両の製造と供給は、クーデター未遂事件の数週間前に調印された、三菱商事とスペインのCAF社との5億ユーロを超える契約によって行われている。[...].
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CAFはジャスティス・フォー・ミャンマーに対し以下のように回答し、人権デュー・ディリジェンス、列車の供給状況、ミャンマーでの事業設立計画、軍による列車の使用に関する情報の提供を拒否した。
私どもは上場企業であり、またデータの性質上、残念ながらこのような具体的な情報を共有することはできません。デューディリジェンスに関して確立された社内手続きを適用した結果、CAFグループのミャンマー(またはその他のプロジェクト)への関与に起因する人権侵害または国際制裁違反は検出されていません。
三菱商事はまた、事業上の機密保持を理由に、ミャンマーにおけるプロジェクトや人権デューディリジェンスに関する情報提供を拒否した。三菱商事は、「事業が人権や環境に与える負の影響を特定・分析し、その影響を確実に回避・軽減し、責任を果たすことが重要であると考えています。三菱商事は、このような考えのもと、人権・環境デューディリジェンスを実施しています」と回答した。
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2019年、大和ハウスグループ傘下のフジタ、住友商事、日本信号の3社は共同で、ミャンマ鉄道からヤンゴンとバゴー間の線路の補修・保守工事と信号システムの更新工事を受注した。
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フジタは、Yコンプレックスへの投資家として、ミャンマー軍の長年のパートナーである。[...].
[...] フジタは、日本のIHIとミャンマー政府建設省の合弁会社であるI&Hエンジニアリングに仕事を下請けさせ、ミャンマー政府に収益を還元している。
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バゴーからニャングルビン区間の改良工事は、2018年に取り巻き企業のマックス・ミャンマーと提携した日本企業の鉄建建設と臨海日産建設のコンソーシアムに発注された。税務申告によると、鉄建と臨海日産は、軍部のクーデター未遂の後、ミャンマー政府と共にこのプロジェクトの作業を継続している。
鉄建と臨海日産のマックス・ミャンマーとのパートナーシップは、さらなる人権デューディリジェンスの欠如を示している。[...]
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ニャングルビンからタウングーまでの区間は2018年に東急建設に発注され、同社はクーデター未遂後も仕事を続けていることが、リークされた税務申告書から明らかになっている。東急建設は、2017年に国連事実調査団によってミャンマー軍の大量虐殺作戦を支援するためにミャンマー軍に献金していることが指摘された、「取り巻き企業」のシュエ・タウンと合弁事業を行っている。
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