ロシアと取引のある企業に対し、継続するウクライナ侵攻への対応を直ちに取るようCSO連合が要請;企業回答&未回答を含む
ウクライナに対するロシアの一方的な軍事侵攻を受けて、ロシアやウクライナにおける事業や投資を通じ、企業各社が前例のない対応をみせている。2023年1月時点で、160を超える企業がロシアから完全に撤退し、700超の企業が事業を停止、約450社が同国市場から撤退した。一方、KSE Instituteのデータベースによると、1200を超える企業が今もロシア国内で事業を継続している。
9月21日、プーチン大統領はロシア国民の部分的動員を発表した。この動員に付随する法律では、国際企業を含むすべての組織に、ロシア政府による動員に協力することが義務付けられている。こうした動きには、ウクライナに対する侵攻と占拠が継続する中で、ロシアによる国際人道・人権法違反を後押しするリスクがある。
こうした理由から、市民社会団体による連合B4Ukraineは、ロシアで事業を継続する企業に接触。ロシアによる侵攻やより広い意味で人権に関して自社が表明するコミットメントと、人権侵害につながりかねない、あるいはそれらを助長しかねないロシアでの事業継続や同国との取引の現状の間に潜む矛盾に関して、緊急に対話の機会を設けるよう要請した。
ビジネス&ヒューマンライツ・リソースセンターは、これらの企業のうち20社に回答を求めた。ライファイゼン銀行、ハイデルベルクセメント、フォータム、マース、インフォシス、グレンコア、シーメンス・エナジー、ペプシコから回答があった。シュルンベルジェ、JPモルガン、CISCO、ルグラン、リーベル、BNYメロン、ジョンソン&ジョンソン、カリアン・グループ、テスラ、DPユーラシア、ボンデュエル、エランコは回答していない。