ストーリー
ロシアへの並行輸入：政府が制裁を回避しようとする中、企業はどのように製品の再輸出を防止するか
2022年5月6日、ロシア産業商務省は、ロシアへの「並行輸入」が許可される製品および製品カテゴリのリストを設定した。このリストは、2022年3月29日付のロシア政府決議第506号に基づき採択されたもので、もともと他の市場で販売されていた製品をロシアに輸入することを認めるものである。
並行輸入の制度は、ウクライナ侵攻に対応して西側諸国や企業が実施した供給制限をロシアが回避することを目的としている。並行輸入品リストには、軍艦、鉄道に必要な予備部品、自動車部品などの重要な輸入品に加え、電子機器や家電製品、衣類、履物、化粧品などの消費財も含まれている。複数の報道によると、ロシアは数ヶ月前から、西側メーカーの同意なしに商品を輸入していたとのことである。
このような状況を踏まえ、ビジネスと人権リソースセンターは、日本企業18社を含む、リストに記載のある79社に下記の質問に対する回答を求めた：
- 製品がロシアに転用されるリスクを把握するために、サプライチェーン、仲介業者、顧客、エンドユーザーに対する強化されたデューデリジェンスを実施するための適切な社内メカニズムおよびツールを導入していますか？その場合、詳細をご教示いただけますと幸いです。
- 製品の真のエンドユーザーを明らかにせず、それによって制裁や輸出規制を回避する可能性のあるフロント企業の使用を示唆する潜在的な危険信号を考慮していますか？その場合、詳細をご教示いただけますと幸いです。
(危険信号には、最近登録された企業であること；アルメニア、ベラルーシ、トルコ、カザフスタン、キルギスタン、ウズベキスタン、その他ロシアの制裁回避を支援する国に拠点を置く企業であること；短期間に大量の製品を発注する企業であること；不明瞭な受益権構造を持つ企業であることなどが含まれます。) - 自社製品のロシアへの再輸出を防止するために、その他の措置を講じていますか？
最終更新：2023年6月26日11時GTM
アプローチしたうちの50％にあたる41社から返事があり、39社から回答があった。1社が後日回答すると述べた。1社は回答を辞退した。
日本企業は18社のうち、8社が回答した。