労働者が主導する社会運動キャンペーンは、オンライン小売大手のアマゾン社に対して、労働者を保護し、税金を収め、さらに環境の持続可能性に配慮するよう促している。コロナ禍において、アマゾンは300兆米ドルを売り上げる企業に成長し、ジェフ・ベゾスCEOは歴史上初めて2000億ドルの資産を保有することとなった。同時に、アマゾンはパンデミックの最前線で働く倉庫労働者を危険にさらしていることや、労働組合つぶしを行っていると批判されている。

2020年11月27日のブラックフライデーの日に、労働者や労働組合員、その他の活動家は全世界で行われたストライキや抗議行動に参加した。「アマゾンに支払わせよう」キャンペーンは、アマゾンが労働者や社会、そして地球よりも利益を優先していることの責任を追求した。この取り組みは、倉庫で働く際の労働者の健康や安全性の確保や安定雇用の提供、団結の自由を保障することなど、労働条件を改善するようアマゾンに求めている。その他の要求としては、アマゾンが安定的に企業活動でき、支援を受けてきた公共機関に資金提供するために税金を収めることが含まれている。

アマゾンの広報担当者は「アマゾンは常に自社の社員や顧客、地域社会を支えてきており、安全な労働環境や高賃金を始めとする福利厚生を整備してきた。また、2040年までにCO2排出をネットゼロにする目標を掲げる気候変動対策に関する誓約（Climate Pledge）を主導してきた。さらに世界中で数十億ポンドに上る税金を支払っている」と述べている。