[英文和訳：ビジネスと人権リソースセンター]

欧州憲法センター（ECCHR）は、プラッケン・ディオリベイラ人権弁護士事務所の支援を受け、オランダに欧州本部を置くオランダおよび米国の繊維・ファッションブランド数社を刑事告訴した。ECCHRは、パタゴニア、ナイキ、C&A、ステートオブアートが、中国新疆ウイグル自治区でのウイグル人に対する強制労働に直接的または間接的に加担した可能性があると主張している。人道に対する罪に相当する可能性のある人権侵害に企業が加担した疑いについて調査するよう、ECCHRはオランダ検察に要求している。

中国の新疆ウイグル自治区における拷問、再教育キャンプ、強制労働に関する警鐘の報告は、2017年から頻度が上昇している。調査報告書、及び調査対象の企業が公開しているサプライチェーン情報には、新疆ウイグル自治区に生産施設を持つサプライヤーがいることが明記されている。

ECCHR関係者は「欧州政府が中国による人権侵害を批判する一方で、これらの企業がウイグル人の搾取から利益を得ている可能性があるという事実は、受け入れ難いことである[...]」と言及した。

今回のオランダでの告訴は、新疆ウイグル自治区への関与が疑われる欧米ブランドに対する、欧州での一連の刑事告発の一環である。2021年9月にはECCHRがドイツで同様の訴状を提出し、2021年4月にはSherpaがフランスで刑事告訴された。