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日本の北京五輪スポンサー企業、米国の外交ボイコットに対し沈黙を貫く
[日本企業、「ノーコメント」相次ぐ=北京五輪の外交ボイコット] 2021年12月8日
米国が来年2月の北京冬季五輪に外交使節団を派遣しない「外交ボイコット」を表明したことに対し、日本のスポンサー企業は一様に「ノーコメント」を貫いている。長引く米中対立が背景にあり、日本政府の対応も決まっていないことから、各社とも事態の推移を見守っている状況だ。
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経団連会員企業をはじめ、多くの企業は人権を尊重した経営を重視している。ただ、今回は「経団連としてどうこう言う立場にない」(十倉雅和会長)と口が重い。
多くの企業にとって米中はビジネス上重要な市場だ。「日中関係、特に経済問題に波及すると困る」(メーカー)と懸念する声も出ているが、あるスポンサー企業は「立ち位置が難しい」と苦しい胸の内を明かすのみ。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは「中国の人権侵害に対処するために自社の影響力をどう用いているかを公に説明するべきだ」と、スポンサーの「沈黙」を批判している。