日本:アシックス、カンボジアのサプライヤー縫製工場で逮捕された労働組合長について、直接補償を行うよう要請される;企業コメントを含む
[カンボジアの縫製工場で起こった“労働者への弾圧” 国際人権団体が「株式会社アシックス」に対応を要請] 2024年07月30日
7月26日、アパレル業界などにおける労働者の権利擁護を目的とする国際団体Worker Rights Consortium(WRC)は、競技用シューズなどを製造・販売する株式会社アシックス(兵庫県)に、カンボジアの縫製工場で起きた労働者の権利侵害事件に適切に対応することを求める通知書を送付した。
労働組合の委員長に対する弾圧
[...] カンボジアの有限会社Wing Star Shoes(WSS)[...] は、アシックスにとって生産委託先(サプライヤー)にあたる。
2024年1月、[...] 労働組合が結成された。委員長には同工場の労働者であるチェア・チャン氏が選出された。
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WSSは、[...] 窃盗の「共謀」にあたるとして、チャン氏を刑事告訴した。一方で、窃盗の実行犯とされる労働者に対しては告訴を行わなかった。
現地の警察は工場でチャン氏を暴行したうえ、令状がないまま逮捕した。
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“腐敗”したカンボジアの司法制度
WRCは、WSSによる刑事告訴には信頼できる証言や証拠がほとんどなく、また実行犯や他の目撃者への告訴を行っていない点から、組合活動を妨害するためにチャン氏を狙い撃ちにするものだと批判。
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要請の内容
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WRCは、WSSの工場で起こった団結権の侵害やチャン氏への弾圧などについてもアシックスには対応を行う責任があるとして、以下のように要請した。
・本件について、アシックスがこれまでにとってきた行動を具体的に文書で明らかにすること
・事実関係の調査をふまえて、WSSに対して告訴の取り下げを求めること
・チャン氏の身柄の解放と復帰を早期に実現すべく、WRCと協力してWSSへの働きかけなどの活動に取り組むこと
・刑事弾圧による被害について、チャン氏および労働組合に対してアシックスが直接補償を行うこと
・団結権侵害を中止して、労働組合を承認し団体交渉を開始するようWSSに求め、求めに応じない場合は取引停止などの措置を講じる旨を警告すること
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