インド:高等裁判所がルノー・日産工場での新型コロナ関連の監査実施を命令
"Indian court orders COVID-related audit of Renault-Nissan plant" 2021年5月31日
[ 英文和訳:ビジネスと人権リソースセンター ]
インドの裁判所は、5月31日、タミルナド州にあるルノーと提携先の日産自動車の合弁工場における新型コロナウイルス関連の安全対策について検査を行うよう当局に命じた。同工場では、社会的距離を確保するルールが守られていないとして従業員がストライキを行っている。
インド南部にある同工場で働く従業員は、新型コロナ関連の安全上の懸念から、31日の月曜日にも出勤しなかったことが労働組合の話で分かっている。
同工場の株式の過半数を保有する日産は、従業員の安全に関する申し立てを否定し、インドの裁判所に対して、すべてのガイドラインを遵守していると訴えた。同社はまた、検査時には州政府に協力し、工場を段階的に再稼働させていくと述べた。
[...]
高等裁判所は、労働安全担当の政府高官に対して、6月1日に同工場を訪問して検査を行うよう命じると同時に、従業員に対して業務を再開するよう求めた。
同裁判所は、社会的距離を確保する対策は例外なく常に講じられなければならないとし、経営陣と従業員双方に円満な解決策を探るよう指示した。
タミルナド州政府は、5月29日、チェンナイ近郊の自動車メーカーに対し、操業継続を認める通達を出した一方、社会的距離確保のルールを遵守するよう求めていた。
裁判官の一人は、州の労働安全担当部門による検査を受けたある工場からは、基準となる運営手順との相違があるとされている件について、「正当な理由を示す」ように要求されたと述べている。
[...]