『裁判所も「技能実習生制度」に警告発す！〜ベトナム人除染労働事件で和解』2020年10月29日

……2015年、鉄筋施工・型枠施工の技術修得の目的で福島県にやってきたベトナム人技能実習生に待っていたのは、まったく関係のない「除染作業」だった。安全教育もなく被ばく労働を強いられた。この20代・30代の若者たち3人は、疑問をもち全統一労組に駆け込んだ。そして組合に入り、2019年9月に除染作業慰謝料（総額1247万円）を求めて、建設会社（日和田）を相手に、福島地裁に裁判を起こした。本人たちは帰国したが、弁護団・支援者が裁判を支え、2020年10月23日に和解が成立した……

和解内容は「会社は原告らに合計171万円を払え」というものだが、裁判所は和解案文書にはっきり「除染作業は技能実習制度の趣旨目的に沿わないものであり、技能実習制度は制度の趣旨に沿って運用されなければならない」と明示した. 弁護団は「裁判所が和解案でこう書くのは異例で、踏み込んだ内容であり、判決と同じくらい価値がある」と高く評価した……