日本:クリーンクローゼスキャンペーン報告書 外国人技能実習生に対する労働違反を浮き彫り
『 「メイドインジャパン」の代償 奴隷状態に置かれる外国人労働者 』2020年4月16日
...来日する前の2016年5月、メイは送り出し機関から、保証金として3万人民元 (約4,387米ドル) を支払うよう求められた。平均的な労働者であったメイはこの仲介料を支払うだけの手持ちがなかったため、日本で働いて得た給料を返金に充てることで送り出し機関と合意した。
...外国人技能実習制度の元で、技能実習生は1年間の講習や実習の後に行われる実技試験及び学科試験に合格すれば、2年間の実習という形で働くことができる。3年目終了後に実技試験を受験し合格すれば、さらに2年間、合計で最大5年間まで日本で働くことができる。
...技能実習制度は 1993年に創設された。この制度は、日本から途上国への技術移転や、途上国への人材育成を通じた国際協力を進めることが目的だと日本政府は主張するが、実際には、高齢化によって深刻化する人手不足の穴を埋めるために外国人労働者が必要とされている。
...日本政府は技能実習生の置かれた状況や問題を十分に認識している。それが2017年に技能実習法が改正された理由の一つだった。しかし、その法律を実際の現場で企業に守らせることはできていない。
...「労働相談.com」を運営する甄凱氏は、メイの事案を裁判で闘うことを決めた。「行政機関は雇用主の言ったことを額面通りに受け取ることが多い」と甄凱氏は話す。雇用主は給料明細など様々な書類や証拠を改ざんして、法律を守っている体裁を整える。メイの雇用主は、責任逃れのために破産を宣言した後、社長の息子が経営する別会社に会社を売り払った。
...私たちクリーンクローゼスキャンペーンは、ブランド側に対して、サプライチェーンの是正、取引先企業や下請け企業に対する定期的な監査、そして商品や労働条件についての透明性を確保することなどを求めている。
各ブランドは、その行動規範と事業適正評価計画を労働者や一般市民に公表し、労働者の権利を守るためのするための具体的な措置を講じるべきである...
...技能実習生らは朝5時15分から深夜0時まで働かせられ、昼食と夕食休憩それぞれ30分を差し引いても、キャンディの労働時間は1日あたり17時間から18時間に達した。[中国人労働者の]キャンディは一日中、会社に奴隷のように働かせられた。
...キャンディは入社後6カ月間、1日の休みももらえなかった。